2012/3/15 木曜日

震災からちょうど1年の故郷

Filed under: 未分類 — wakayama @ 10:36:29

震災からちょうど一年経った故郷の大地に立ってテレビで見た光景と同様の小雪が降っていて少々、寒いと感じる。

まず最初にお墓参りを済ませ、一周忌の法要の為、お寺へ行き、午前10時から始まり、2時間近くの法要であった。

全国の和尚さんが集まって供養をするとの事で和尚さんの人数だけでも30人程度が「チィーン、チィーン」と行例をなして

入場する為に正座のままの姿勢がきつい。このお寺の檀家だけでも80人が犠牲となったとのことで被害の大きさをつくづく実感する。

あいうえお順に犠牲者名簿も呼ばれるし、慰霊碑にも刻まれているので得したように目立っていた。また火葬の時に和尚さんと口論した為か、和尚さん一人ひとりが私と目を合わせる度ごとに挨拶をして頂き、顔見知りの感じ、葬儀屋の人が私の所へ近づき、笑みを浮かべながら顔が広いですねと冗談交じりに声を掛けてくる。

法要が終わり帰る一人ひとりに復興支援の方々が書いた色紙を渡される。私の色紙の表には、「迷ったときには行動しょう」と書かれていて裏には、「人の和を大切に」と書かれていた。なんとなく今の心境かなぁーと思う。ありがたいと思った色紙の内容であった。

13時半からは、市の合同慰霊祭に出席する。ちょうど地震発生した14時46分に1分間の黙祷後、天皇陛下の式辞のお言葉を頂きながらも傍で体調の事を気にされながら見守る皇后様のことがやけに痛々しく感じた。

震災の際、天皇陛下、皇后様の暖かいお言葉が非常に嬉しかったとの内容を聞いていたが、今、そのお言葉一つひとつを聞くと、つくろった言葉ではなく自然に思う気持ちを素直に表現する分、胸に響き、実感できるような気がした。

すべての行事が終わり、外へ出てみるとちょうど津波が襲来した15時28分、雪のちらつく中であの津波が実家を襲い、柱時計だけが15時28分を指して残っていた。その時、急にあのテレビで見た光景の場所に行って見たい衝動に駆られ、即、行動をする。

あの時は、津波が押し寄せてきているのにも関わらず車が橋を走行している場所などから川の流れを見るが今では想像もつなかい程の穏やかな川の様子であった。誰もがその時まではあの津波があの防波堤を超えてまで来るとは思っていなかっただろう、いつもどおりの平穏な一日になるであろうと思っていたのだろう。その時までは。。。。。

津波の次の日は雪が降ると言い伝え通り、帰りの道中では沿岸沿いの地区が大雪で高速が区間通行止めとなり、4号線を6時間も掛かり、ようやくの思いで20時1分の最終新幹線に飛び乗り、東京に戻ってきました。

今でもあの光景は、夢ではないだろうかと思う心境ですが、実家の更地となった光景だけが現実であることを痛感させられます。

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